朝からホテルの天然温泉に浸かり、昨日の移動疲れも解消され早朝から旅を再開。
本日一発目、山陰本線で西を目指す前に米子駅から出ている境線で終着駅の「境港駅」を目指す。
境港と言えば水木しげる先生の故郷で「ゲゲゲの鬼太郎」の街。
境線の各駅には鬼太郎の妖怪名も愛称として付いていて、「米子空港駅」は「べとべとさん駅」だったりする。
そんな境線の各駅の愛称を眺めながら、終着境港駅へ到着。
境港駅の駅舎はどこか灯台の様なおしゃれな造り。でも出入り口には「妖怪の国へようこそ」の看板が掲げられ、
ちょっとアンバランスな所がまたいい。
駅前に出るとそこまもう鬼太郎の世界一色。
銅像の数は半端なく多く、水木先生と鬼太郎たちを始め数多くの妖怪が数mおきにグルッと配置。
そのこだわりは異様なまでで、ポストの上には一反木綿風のハガキに乗った鬼太郎、街の街灯は全て目玉のおやじ、
飲食店もパン、アイス、ラーメン、バーガーなど、とにかく鬼太郎関連をあしらったもの。
ここまで来ると潔いというか中途半端に町おこしするより断然いい!
まだ朝早かったため、店はどこも空いていなかったが、既に観光客も続々と集まり出し、
昼間の時間帯は非常に賑わっている街なのかもしれない。
そんな港町、境港の水木しげるロードをブラブラと歩き、一周した所で駅に帰還。
駅にはピンク色にラッピングされた猫娘列車が待機中。
そんな猫娘列車に揺られ、途中で購入した猫娘汁(オレンジ味)を飲みながら米子駅まで戻って来た。
ここからは昨日に引き続き、山陰本線で西へ。
と、その前に米子名物を1つ。それは「米屋 吾左衛門鮓」。肉厚な身が特徴的な鮓(押し寿司?)が有名で、
数種の鯖の他、鱒、鯛、蟹の種類がある。
この鮓、やはり肉厚なビジュアルに非常にそそられるが、如何せん値段が高い。
それだけ良いものを使っているのかもしれないが。
その中でも以前から食べたいと思っていたのが鱒。腹身と背身、2種類の味が楽しめ、
それぞれにグルッと種類の違う昆布が巻いてある。金額は2,400円。
何度もホームをグルグルと徘徊し、買うかどうするか悩む。悩む。尋ねる。このサイズしかないのか?と。
結局、次米子に来れる機会も分からないし、後悔はしたくな為、勢いで購入。
実際の所、味は想像以上。昆布が非常に良い味を出して、富山の鱒寿司よりサッパリ目。
しかし、鮓は一口大に切れている訳では無く、ナイフを使って自分で切るタイプ。非常に食べずらい。
駅弁としてはこの形は不向きだし、1人で食べるには量が多いし高い。2切れ×2種あれば十分。
とりあえず本日1食目はそんな高級鮓からスタート。
松江駅を過ぎ、右手には宍道湖。非常に遠くまで来た感覚。去年の鹿児島・指宿に比べればまだまだなのに。
米子駅を出て約1時間20分。一畑電車も出ている「出雲市駅」に到着。
出雲と言えばもちろん「出雲そば」に「出雲大社」。
出雲大社は、出雲市駅から路線バスで約30分程離れた場所にあるため、お社風な造りの出雲市駅を眺めたら
早速路線バスで出雲大社を目指す。
今回、出雲そばを食べ、出雲大社をまわり、一畑電車の「出雲大社前駅」から戻る予定だった為、
参拝的には非常によろしくは無いと思うが、大鳥居がある正門で下車はせず、1本先の本殿側のバス停で下車。
バス停を降りた目の前には目的の出雲そばのお店「八雲」さんがある。
そば好きではあるものの、出雲そばは今回初めて頂く。
先程の鱒鮓はどこへやら、ちょっと多めの「五色割子」を注文。
しかしとろろはアレルギーの関係で一切NGなのでもちろん抜きで。
運ばれて来たそばは5段堆く積まれた赤い器。それぞれ違った味付けがされ、見た目的に美しい。
そば自体も立ち食いなどで頂くそばとは全く違い、しかも麺の形が少し平べったく、喉越しが非常に良い。
順番に5段の器を攻め、あっという間に完食。特に生卵が入ったそばが非常にお気に入りな味だった。
そばの後は出雲大社。
出雲大社と言っても「水曜どうでしょう」的には神様達が集まる場所「神様サミット」、
10月は神無月ではなく「神有月」と呼ぶ。と言う偏った知識のみで、実際どんな所かは分かってなかった。
調べてみると縁結びの神様として非常に有名らしく、確かに女性グループが多く、絵馬はどれも縁結び関係だ。
どんな縁が叶うのか、本殿横から敷地内に入ってしまった身だが、とりあえず参拝。
迫力ある大きなしめ縄の下では、賽銭を投げ入れようとする人で溢れ、この光景もここならでは。
本殿から大鳥居へ向かい、そのまま土産屋などが集まる正面の道を進むと
左手に現れるステンドグラスを使用したモダンな建物が一畑電車の「出雲大社前駅」。
パッと見、非常に駅らしく無い建物なので、素通りして見逃してしまいそうな存在。
じっくりとそんなモダンな建物を見渡していたかったが、出ますよと急かされてしまったため、駅滞在は1分。
車両は黄色く塗られた元南海電車のズームカー。頭の上にあるヘッドライトがまたおしゃれ。
川跡駅で北松江線に乗り換えて向かうは「松江しんじ湖温泉駅」。
光に照らされキラキラと光る宍道湖は海のように広大。
そんな宍道湖を常に目にしながら松江しんじ湖温泉駅に着いたのが14時半頃。
時間的にはまだまだ日中。観光でもしていそうな時間帯ではあるものの、これから向かう本日の宿は岡山。
山陰本線経由で伯耆大山から、中国地方の山深い中を走る伯備線に入る。
新見駅で乗り換え、引き続き伯備線で岡山駅を目指すのだが、未乗車路線的に行くともっと手前の
宍道駅から木次線、そして芸備線で新見駅に出てみたかった。
しかし、いざ備後落合駅からの芸備線時刻表を見てみると、1日にたったの3本!
朝・夕・夜と、非常に乗りこなすには不便な時間帯で、さすがに乗り換えどころではない。
松江しんじ湖温泉駅からバスで2km程離れた山陰本線の松江駅まで移動し、ここからは長い長い移動。
おなじみ、ボックス席に足を投げ出しの、ローカル線乗車スタイル。
田園風景を単線で走り、途中駅で何度かすれ違い停車。
松江駅を出て3時間。新見駅で乗り換え30分待ち。既に日も傾きかけた夕方に。
まだまだ深い山の中を走り続けるが、岡山に近づくにつれ乗客も増える。
自分が座っていたのは1両目の前から2列目。ワンマン運転のため、駅では必ずドアが開く。
ここで非常に不穏な空気に遭遇。
そう、山奥を走っているため、駅の明かりに大量の虫が集まっていて、
駅に到着。ドア開ける。一斉に車内に虫進入!もう恐ろしいくらい大量の虫がなだれ込む。
もう車内の電灯も含め、頭上を虫が飛び回り、乗客たちも寝ているどころではない程の襲撃。
そんな生きた心地のしない空間も含め、1時間40分、松江駅からしたら5時間ちょっとで岡山駅に無事到着。
岡山には既に以前立ち寄っているため、特に観光予定も無く、ご当地グルメの味を再確認するだけ。
まずは「ドミカツ丼」。その名の通り「ドミグラスソース」がかかったカツ丼。
発祥のお店「味司 野村」さんへ、ラストオーダー間際なので急ぎ向かう。
とろみが強く、コッテリとした洋食のドミグラスソースは非常にカツに合い、
またご飯の上に敷かれた茹でキャベツとの愛称も抜群。
コッテリ好きにはたまらない味。
本来ならここで2日目は終了となるはずが、この時間帯でも目当ての店が開いていたため2件目へ。
駅ビル内に入っている「Lunch&Beer SUN」さん。
こちらでは「えびめし」が頂ける。えびめしとは簡単に言ってしまえばエビが入ったピラフ。
しかし普通のプラフではなく、色が茶色。ソースではなく、ちょっとスパイシーな独特な味。
昨日の夜腹ペコに対して、本日は夕食2食。いや、完全に食べ過ぎなのは百も承知。
ちなみにこのえびめし。渋谷の「いんでいら」と言うお店でも食べられる。というかあちらが元祖らしい。
お腹も一杯に満たされ、大満足に2日目は終了。
歩いた距離:11.4km 食べたおいしいもの:「八雲」の出雲そば 五色割子
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