2011/03/20

2011春18きっぷの旅 信州編その1

薄々感じてはいた。ムーンライト信州が運休になることは。

地震の影響で軒並み夜行列車が運休となり、新潟へ向かう「えちご」や、大垣へ向かう「ながら」も含め動かないと。

しかし前日になりJR東日本の運行情報に動きがあった。「長距離列車」の欄にムーンライトえちごを除く名前が載っていない。

これで日程通り旅に出れる!

が、当日の朝になって事態は更に急変。運休の項目が付けられたムーンライト信州の文字が。

この時点で今日旅に出ることは半ば諦めていたものの、唯一ムーンライトながらの文字が掲載されていないこともあったので

えきねっとで空席状況を確認すると、座席残り僅かの「△」状態。

目的地に着けなくとも、西に行けるならとの判断で即決購入。そして夜23時、東京駅へ向う。

日付変更となる小田原へ小田急で向かった方が経費節約になるが、ダイヤ乱れで小田原に着けないことも心配されたので、

ここは確実に乗車出来る様、1,450円のきっぷ片手に、ムーンライトながらに乗車した。





当初の予定では朝の4時半に松本駅に到着後、2時間近くの待ち時間ののち、中央本線で上松・奈良井駅へ向かうことにしていた。

そんな訳で、無事に目的地に着けるのかどうか、えちご移動中車内で携帯を使いながら行程を調べてみると、

快速「きそスキーチャオ」という列車が臨時で走っているおかげで、名古屋経由でも全く変わらない時間に到着出来ることが判明。

紙とペン、そして携帯片手に1人興奮しながら、満席のえちごは5:21定刻通りに名古屋駅に到着。

この時間帯の名古屋駅前は全く店が開いていないのは承知の事実なので、コンビニへ行き朝食を確保。

30分後には名古屋を離れ、東へ戻る様に快速で目指すは上松駅。






上松駅近くには国の名勝に指定されている「寝覚めの床」という場所がある。

木曽川の水流で浸食された地形で、大きな白い岩が縦横垂直に削られた姿を見ることができる。

ちなみに列車内でも「トンネルを抜けた先の左手に」とアナウンスが流れ、一瞬ではあるものの見ることも可能。

そんな寝覚めの床を見るために途中下車をした上松駅。しかし、どの道を向かったら寝覚めの床に出られるのか、

詳しい地図などの説明が少なく、とりあえず川沿いに出れば手がかりがあるだろうと、歩き出してしまったが、

結局駅から片道約2km程ある寝覚めの床には、次の列車時刻までの50分では余裕も無く、尚かつ道を完全に間違えていたせいもあり

駅近くの木曽川沿いを朝の散歩よろしく、歩くだけとなってしまった。

旅には失敗だって付きもの。急いだって良いもの見れない。と自分の中で妙に納得しながら、次は奈良井駅へと向かう。




奈良井は中山道34番目の宿場町で、一帯が重要伝統的建造物群保存地区と認定され、

宿場町として栄えた当時の街並が残り、非常に趣のある街となっている。

そんな伝統ある雰囲気が駅舎内にも充満し、街の景観を大切にしていこうとする気持ちがひしひしと伝わって来る。

そしてなにより一層この街の素晴らしさを高めている様な気がしてならない。










この街の中に入ると、どこかにタイムスリップしたかの様な間隔に陥る程、景観がしっかりと保たれた素晴らしい街並が広がる。

店の開店には少々時間が早いものの、歩いている人は疎らで、飛騨高山の様に観光客を積極的に呼び込む感じでは無く、

街の人と軽く挨拶を交わし、散歩の様な感覚で街の中を歩き、なんだかゆったりと別次元の空気が流れていた。

こんな街の中で、細かい解説を交えて街を案内してくれる人がいてくれると、この街の良さが何倍何十倍にもなるのかもしれないが、

初見の今回はのんびりぶらぶら、この雰囲気を味わいながら写真を撮ることに専念することにした。

どこを写しても絵になる様な街だったこともあり、写真点数が増え過ぎたので続きは次回。

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