奈良井宿の風景、続きから。
街の外れにある神社まで行くと、近くにSLの姿が。
駐車場の横に静態保存されている蒸気機関車はC12。横に設置された説明によると、埼玉で製造され山形機関区で終戦を迎え
その後飯山機関区を経て木曽福島機関区で貨物輸送で活躍した後、村に貸与されたとのこと。
それにしても静態保存されて結構年数経っているのにも関わらず、非常に綺麗な状態で保存されているのには驚く。
ちょっと小腹が空いたので開店準備をしていた「茶房こでまり」というお店で五平餅を頂こうかと思ったが、
生憎店主の女将さんが先日まで体調を崩していたという事で、近所の「越後屋」を紹介してくれた。
越後屋さんにお邪魔すると店内は古民家そのもので、囲炉裏や和ダンスに囲まれた中にテーブルと椅子が置かれている。
五平餅を注文して5分程、胡桃味噌とヨモギ味噌(?)が塗られた3つの五平餅と、野沢菜漬けが運ばれて来た。
「餅」というからには、もっとモチモチとした食感をイメージしていたものの、ほぼご飯を固めて焼いた焼きおにぎりに近い食感。
胡桃の香りが広がるものの、上にかかるタレが少なめな事もあり、そこまで甘さも無く、野沢菜漬けと一緒に食べると合う味。
ヨモギの方は非常に食べるのに苦労というか、あの独特な草の香りが強過ぎて、もう。。。
ちなみに一般的な五平餅は小判型の様な形で串に刺さっているが、こちら奈良井では丸形が昔からの形とのこと。
観光協会からの情報によると観光案内を1グループ1500円で行っているとのことなので、次回訪れた際は是非頼みたいところ。
そんな奈良井の良さを存分に味わったら、中央本線を更に進み塩尻へ。塩尻から岡谷へ行き、飯田線で伊那市へと向かう。
ちなみに奈良井の南、藪原から中央アルプスを抜ける形で伊那市へ向かう国道、権兵衛峠道路が最近開通し、
伊那市へ向かうバスも運行されたが、数年で廃止されたらしい。移動時間的には圧倒的に短そうではあるのに勿体ない。
お昼をちょっと回った13時過ぎに伊那市駅に到着。
今回の旅で、見に来たかったのは奈良井で、食べに来たかったここ伊那市。
伊那市と言えば馬刺やおたぐりなどの馬肉料理とローメンが有名な街。今回はそんな有名なローメンを食べに来た。
ローメンと言ってもスープに入ったラーメン風(スープ風)と、炒めた状態の焼きそば風とで2種類存在し、
あわよくば、どちらのローメンも食してみようと思っていたものの、焼きそば風のローメンを出す有名店「うしお」の
ランチ営業は13時まで。結局今回はラーメン風の有名店「萬里」に伺った。
駅から5分程歩いた先にある店舗は、一瞬通り過ぎてしまう様な薄暗い飲屋街の一角にある。
こちらのお店もランチ営業は13時半ラストオーダーとのことではあったものの、さすがに人気店ともあり続々人が出入りする。
急ぎ店内に入り、ローメン普通盛り(680円)を注文。
ローメンはテーブルクッキングを楽しむものでもあり、ソースと酢をひと回し、
更にごま油、七味、おろしニンニクなどを、自分の好みに合わせて追加調整する。
早速指示された通り、具合を見ながら味を調節して食べてみる。何とも不思議で初めて味わう味。
そもそも麺が蒸し麺ではあるものの、ラーメンの麺とも焼きそばの麺とも違い、いい具合に弾力があり新食感。
スープもあっさりとした中にもコクがあり、ソースが程よく絡み、尚かつニンニクの旨味も絶妙で、初めてにしてクッキングに成功!
マトンの臭みも全く無く、キャベツの甘みも相まって、一口目は新食感でも、徐々にクセになりそうな味になって来る。
そんなローメンを一気に完食。大盛りにしても十分問題無さそうでもあったが、この後もう1件行く予定だったので腹五分目でストップ。
伊那市の隣、駒ヶ根市で有名なソースカツ丼。こちら伊那市でも実は有名なご当地グルメ。
両市共、特徴は千切りキャベツの上に乗せられた、その肉の厚さ。
向かうは伊那市駅の隣、伊那北駅より更に北にある「たけだ」。しかもランチ営業が14時までとのことなので、急ぎ足で店を探す。
半ば諦めながら店に到着したのは14:03。既に片付けを始めていたが、何とか食べさせて頂けるとのことでソースカツ丼を注文。
肉の厚さもあり、揚げるのにかなり時間を要したが、出て来たカツ丼は見事なド迫力。
ここまで厚くてもそれ程固くも無いので、さすが肉屋が経営するお店。
1時間の内にローメンとソースカツ丼の2食を食べるという暴挙で、お腹もパンパン。
食後の運動として、のんびり歩きながら伊那市の街をちょっと散策。
「いなご」「ざざむし」「はちのこ」と、ちょっと嫌煙したい虫たちの名前が並んだ店を横目に、スーパーで品不足の状況を確認。
牛乳は地元産が充実し、納豆は関東に近い感じで、置いてあるのは数個程度。
物流が回復したとしても、製造工場がモロに被害を受けていそうで、暫くこの状況が続く感じだろうか。
伊那市を離れ、向かうは山梨県の甲府。
最近メキメキとその名前が全国に知れ渡る様になって来た「鳥もつ煮」。
昔からあったのは知っていたが、実は味わった事が全く無かったので、今回は駅前に新装オープンしたばかりの「奥藤」へ食べに行く。
甲府のそば屋には基本的にある鳥もつ煮、こちらの奥藤さんももちろんそば屋なので、そばと鳥もつ煮のセットを注文。
あれだけさっき食べて来たのに更にセットとは、さすがに食べ過ぎな感じが強いが。
コッテリ濃厚なタレに絡まれたモツは、コリコリした砂肝やネットリしたレバーなど様々な食感が楽しめ、タレの味も思った以上に旨い。
桃と葡萄なんだろうけど、夜見ると血塗られた何かにしか見えない。
気になったのは「祝合格」の横に描かれたキャラクターでもなく、青い車体でもなく、富士吉田駅が「富士山駅」に改名されるってところ。
大月駅で普段より大きく明るく見られるという「スーパームーン」を雲の隙間から眺めながら、東京へ。
今回行く先々で見かけた、信州デスティネーションキャンペーンキャラクターの「アルクマ」。
愛らしいコイツと見てまわって信州、思っていた以上に見所、食べ所が多く、1日では全く時間が足らない程。
次回はもう少し下調べをして、長野市周辺も含めてまわりたい。「やっぱ信州だね!」とアルクマは呟いた。
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