東京から近く、18きっぷを利用して訪れる事が滅多にない千葉県。
今回はそんな千葉県の房総半島を日帰りでまわる。
朝一で総武線で千葉駅へ向かい、駅構内でそばを食べてエネルギーチャージ。
千葉駅からは、内陸を横断して房総半島に向かう外房線を利用して一気に南下。
海岸線ギリギリを走る訳でも無いので、車窓からは太平洋も見えず、房総半島独特な低い山々の景色が広がる。
約1時間半で到着したのは御宿駅。
隣の勝浦駅で食したい「勝浦タンタンメン」の店が開店するのが11時であるため、その開店時間まで御宿を散策する。
この御宿の街は童謡「月の沙漠」が作られた街。との事ではあるが、実はその童謡を全く知らない。
YouTubeで聴いてもピンと来ない。
それでも白い砂浜の海岸もキレイで有名とのことなので、駅から歩き、月の沙漠記念像がある海岸へ向かってみる。
街は古くからある海辺のリゾートといった雰囲気で、少し枯れ気味のヤシの木と大型ホテルが並び、
それらを見上げながら裏路地を抜けると青い空と海、そして白い砂浜が見えて来た。
思っていた以上にキレイな砂浜は鳥取砂丘の様に砂紋も広がり、今まで見て来た海岸とは明らかに異質な景色。
そんな砂浜の一角にあるのが月の沙漠記念像。ラクダに乗った2人がどこか寂しそうではあるが。
海では何人かのサーファーが波待ちをしていたが、日差しが出ているとはいえ、風も冷たく水温も低そう。
これがまた夏の海水浴シーズンになると大混雑になるんだろうか?
波の音と白い砂浜の景色を堪能したら隣の勝浦へ。
丁度いい具合に時間も調整出来、駅から歩いて数分のところにある「ひさご食堂」へタンタンメンを食べに向かう。
勝浦のタンタンメンは、一般的な担々麺の様な芝麻醤のゴマ風味は一切無く、豆板醤とラー油で辛味を付けたものになる。
そのスタイルで何十年と勝浦周辺では食べられて来ていて、ここ最近ではカップ麺やコンビニなどで商品化され、
徐々にその知名度も上げて来ている。
11時もちょっとまわっているので、早速店内へ。
客は疎か店の人すらいない店内。「すいませーん」と声を上げてみると奥からおばちゃん登場。
タンタンメンを注文すると「今ガス付けるから待ってね」と、再利用したペットボトルに入れた水を出してくれた。
そんなおばちゃんと勝浦のタンタンメンについての会話を楽しんでいると、厨房着を来たおじさんが奥から登場。
しかし調理しているのは普段着のおばちゃんで、その寡黙でちょっと強面のご主人はTVをNHKに変えてじっとしてる。
そんなご主人が「お客さん寒いだろ」と一言声を掛け暖房を入れてくれた。どうやら腰が悪いみたい?
そうこうしている内に野菜たっぷりのタンタンメンが完成。
結構辛さが半端無く、スープを飲むと咽せる事が多いのが一般的との事前情報を仕入れていたため、慎重に一口目を口に。
ん?辛味は感じるもそれ程でもない。
店のおばちゃん曰く、他店のは辛過ぎ。うちは野菜もたっぷりだから、玉ねぎの甘みもあるわよ。と。
食べ進めていると徐々に汗がにじみ出て来る辛さで、冬の寒い時期にも美味しいが、夏の暑い日も良さそうかもしれない。
お店の2人から、美味しかったら目一杯宣伝してくれと頼まれながらお店をあとにし、駅前を少し散策した後
更に南の安房鴨川駅まで行き、そこから内房線に乗り換えてグルッと浜金谷駅を目指す。
が、事前に調べていた時刻の列車案内が電光掲示板に表示されていない。
確認してみると計画停電の影響でその列車は本日運休とのこと。しかも次の列車まで1時間以上も待ち。
勝浦駅周辺を既に歩き回っていることもあり、このまま勝浦で1時間以上時間を消化するには余りに難しい気がしたので
数十分後に来る外房線で、一旦千葉まで戻ることにした。
そこから更に内房線で、目指す浜金谷へとやって来た。時間的には勝浦で待っているより多少早いくらいだった。
浜金谷の駅に降り立つと、圧倒的スケールと威圧感で迎えてくれるのが鋸山。
そんな鋸山へロープウェイで今回は登る。
良質な石が採れるという事で、昔は採石場でもあったことから、垂直に切り立った崖の様な山肌になっている。
そんな山肌を一気に駆け上がるロープウェイに乗り山頂へ。
丁度夕日になりかけている太陽がある西は、東京湾と神奈川県の三浦半島を望み、
東は房総半島の小さな山々を望める、非常に眺めと景色が良い場所。
特にこの時間帯、相模湾の方に向かって沈む夕日の眺めは格別。本当に天気がよくて良かった。
そんな鋸山山頂からの景色もいいが、この鋸山には2ヵ所有名な観光スポットがある。
1つは日本一大きな石仏の日本寺大仏、それともう1つが迫り出した足場に立つことができる地獄覗き。
今回はそんなスポットの地獄覗きを目指す。
ロープウェイ山頂から、足場の悪い斜面をまずは下る。下った先にある日本寺の事務所で拝観料をお支払い。
そこからは一気に上に伸びる階段で、もの凄い傾斜を上がって行く。
息はあがり、汗が吹き出しそうなくらいの勾配を駆け上がりながら十数分。目的の地獄覗きに到着。
直角の山肌からちょこんと飛び出した足場。下には緑の木々が並ぶも、その小ささから非常に高さがある事が伺える。
手前から地獄覗きを見ている分には、特に恐怖心はやって来ないが、
実際に地獄覗きの上に立って下を覗くと、もう完全に足がプルプルと震える始末。いられても数十秒が限界だった。
地獄はまだまだ覗けない様です。
再度ロープウェイを利用して下山し、徒歩10分程の所にあるフェリーターミナルから、久里浜行きの東京湾フェリーに乗船。
社会実験中のアクアラインに人をとられている様ではあるものの、まだまだ東京湾フェリーは健在。
片道700円、往復1,280円で、両ターミナル共に駅からそんなに離れていないので、列車移動の自分にとっては非常に助かる。
そんなフェリーに乗船後、甲板から沈む夕日と、船の航跡をいつまでも眺め、40分程で神奈川の久里浜港に到着。
久里浜港から連絡バスに乗車して京急久里浜駅へ。
こちらも何かと来る機会が少ない三浦半島。せっかくなので、少し北上して横須賀の街に出る。
横須賀と言えば「アメリカ海軍基地」「自衛隊基地」に「海軍カレー」と「ネイビーバーガー」のご当地グルメ。
今回はその中で、アメリカ海軍レシピのネイビーバーガーを選択。
横須賀中央駅から戦艦三笠が鎮座する三笠公園経由で、目的のネイビーバーガーの店を目指すが、
三笠公園は16時でとっくに閉園。仕方なく暗闇に浮かぶ東郷平八郎の銅像と三笠を金網越しに見学。
気を取り直して、ネイビーバーガーのお店「ハニービー」へ。
やはりベースの入口前ということもあるのか、店内にいるお客はほぼ外国人。
バーガーと共に瓶のバドワイザーを注文。
ハンバーガーを始め、全てが手作りということもあり、焼いたバンズが香ばしく、シャキシャキレタスと肉の愛称も抜群。
どぶ板通り沿いにも数店ハンバーガー屋がある様なので、それぞれの店の味を比べてみるのも楽しいかも。しかも支払いはドルで。
千葉県はご当地グルメの数も少なく、食に関してはそれ程魅力的では無かったものの、
景色については今回訪れた所全てが絶景だった。
18きっぷを使用しなくても、ホリデーパスで久里浜まで来てフェリーに乗船するコースは、いつか近い内に計画を立てたいところ。
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